FPS摩耗試験機

概要

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AB-2012 FPS摩耗試験機は、タイヤやベルトなどに使用される高分子材料の摩耗試験を高精度で実施するために開発された装置です。

本装置は、従来のスリップ率制御技術に加え、摩擦力（接線力）を直接制御する新機能を搭載しており、実車の条件により近い試験環境を再現することが可能です。

これにより、従来の方法では複数の試験結果を統合して求めていた摩擦エネルギーを、直接評価することができるようになりました。

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特徴

1. 摩擦力制御試験
   • 従来装置（ランボーン摩耗試験機など）では不可能だった摩擦力制御を実現。
   • 実車条件に基づいた評価を高精度で行える。
2. リアルタイム調整
   • 試験中に摩耗する試験片の直径を測定し、スリップ率や速度をリアルタイムでフィードバック調整。
3. 温度制御
   • スリップリングを使用せず、路面温度を室温+10℃から80℃の範囲で正確に制御。
4. サンプルクランプ方法の改善
   • クランプ方法をラチェット式に変更し、効率と操作性を向上。
5. 特許取得技術の採用
   • 高精度な流量制御が可能なタルクフィーダ（日本特許第4559617号）を使用し、粘着を防止。
6. 摩耗材の改良
   • セーフティーウォーク（特殊摩耗材）を採用し、試験の再現性を向上。
7. 長時間試験対応
   • 直径50mm試験片で最大56個、直径70mm試験片（オプション）で最大24個の全自動試験が可能。
8. 試験ホイール表面清掃機能
   • ホイール表面を清掃するブラシを搭載し、試験中の表面状態を一定に保つ。
9. 専用ソフトウェアによるデータ解析
   • 摩擦エネルギー解析やグラフ化などのデータ処理を行い、試験結果を詳細に分析可能。

主な試験対象

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タイヤ、ベルト、ゴムロールなどの材料試験に使用され、ISO規格およびJIS規格に準拠した評価が可能。特に、自動車用タイヤ材料の評価に最適化されています。

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試験条件

• 試験片直径: 50mm（最大56個）または70mm（最大24個、オプション）。
• 荷重: 10～80N（任意設定）。
• 温度: 試験片・路面ホイール共に最大250℃（非接触温度計使用）。
• スリップ率: ±30%。
• 試験速度: 試験片10～210m/min、路面ホイール10～150m/min。

安全装置

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非常停止スイッチ、ドアインターロック、オーバーロード保護を搭載。

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寸法と仕様

• 外形寸法: 1130mm (W) × 576mm (D) × 1855mm (H)
• 重量: 約380kg（集塵機・エアドライヤー含む）。
• 電源: AC200V 三相 30A 50/60Hz。
• 使用環境: JIS K 6250-2006準拠。

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本装置は、高精度で効率的な摩耗試験を実現し、自動車業界や材料研究における摩擦・摩耗特性評価において重要な役割を果たします。

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